Web3とは
一言でいうと「資産や権限の一部をユーザー自身が直接管理できる仕組み」です。 よく「自分で持つインターネット」とも表現されますが、すべてが自分管理になるわけではありません。
Web の変遷
Web1(〜2000年代前半) は「読む」だけのインターネットでした。 静的なHTMLページを閲覧するだけで、ユーザーはコンテンツを作れませんでした。
Web2(2000年代〜現在) では「書ける」ようになりました。 SNS、ブログ、動画投稿など、誰でも発信できる時代になりましたが、データはすべて企業のサーバーが管理しています。 Twitterのアカウントが凍結されれば消え、サービスが終了すればデータも失われます。
Web3 では、ブロックチェーンやウォレットを使って、資産や権限の一部をユーザー自身が直接管理できるようになります。 ただし、Web3 サービスのフロントエンドやAPIは依然として運営側のサーバーで動いていることも多く、「すべてが自分管理」になるわけではありません。 重要なのは、オンチェーン上の資産や権限については、誰の許可なく自分でアクセス・移動できるという点です。
自己主権とはなにか
Web3 の根幹にある考え方は「自己主権(Self-Sovereignty)」です。 銀行口座を開くには銀行の審査が必要ですが、Web3 のウォレットは誰でも・どこでも・許可なく作れます。 国籍、年齢、信用スコアは関係ありません。
これは特に、銀行インフラが整っていない地域の人々や、プラットフォームに依存せずビジネスをしたい人にとって大きな意味を持ちます。
政治・国家レベルへの広がり
2025年、Web3 はもはや技術者だけのものではなくなりました。 アメリカのトランプ大統領は暗号資産に積極的な姿勢を打ち出し、就任直前に自身のミームコイン $TRUMP を発行して話題を集めました。ミームコインとは、特定の実用性よりもコミュニティや話題性を基盤に発行されるトークンの一種です。
また、議会では GENIUS 法(Guiding and Establishing National Innovation for US Stablecoins Act) と呼ばれるステーブルコイン規制法案が審議されており、トランプ政権はこれを推進しています。 ステーブルコインとは、ドルなど法定通貨に価値を連動させた暗号資産で、送金や決済に広く使われています。 この法案は、ステーブルコイン発行の要件を整備し、米ドルの国際的な地位を維持する狙いもあります。
国家レベルでの暗号資産への関与は、Web3 が「一部の人の趣味」ではなく、 グローバルな金融・政治の文脈に組み込まれつつあることを示しています。
トレードオフ
自分で管理するということは、責任も自分にあるということです。 秘密鍵を失えば資産は戻りません。スマートコントラクトのバグは自動で修正されません。 Web3 は強力な自由を与える一方で、相応のリテラシーを要求します。